ジュエ株式会社では、VR撮影及びVRライブ配信のノウハウを元にVR映像を利用したVRシステムを提供しています。今回はもっと簡単に誰でも気軽に視聴できる「Webサイトの360°VR視聴システム」を紹介します。Webサイト上に掲載することで、「パソコンでもスマートフォンからも気軽に誰でも360°視聴が可能」です。
「複数の360°カメラを設置してリアルタイムでVRライブ配信」を行い、Webサイト上で360VR動画のVRライブストリーミングを表示します。「複数カメラを自由に切り替える」ことができます。遅延に関しても10秒以下を実現しています。
本システムは、HMDやスマートフォンなどのアプリ利用しません。ソフトウェアのダウンロードも不要です。URLにアクセスすれば、パソコンやスマートフォンから気軽に視聴できます。デメリットとしては、HMDで視聴するようなVR特有の没入感や体験が無いことと、App(アプリ)のように販売や会員としての収益化には適していません。手軽に現場の状況を把握するのに最適なVRシステムです。
想定する利用としては、「360°カメラを利用したイベントや展示会のブース設営・会場の状況・混雑状況の確認」など、各関係者が遠隔地からリアルタイムで会場の状況を確認する目的や、「撮影スタジオのロケ状況を世界中のディレクターが360°カメラで現場の状況を確認」しつつZOOMなどで指示を出すなど、ちょっとした360°映像の利用に最適なシステム想定です。関係者以外が見れないようにセキュリティ面も強化できます。
より複合的で高性能な機能(耐久性、高解像度、超低遅延、遠隔操作等)を実現する場合には、ワークステーションや産業用シングルボードで動作するVRシステムを構築できます。VRを応用した特殊なシステムに関してお気軽にご相談ください。
VRシステム事業のご案内
https://jouer.co.jp/system/
複数地点の360°VRライブ配信カメラ選定
さまざまな360°カメラがありますが無線(Wifi)接続によるライブ配信は、電波状況により安定しませんので推奨できません。有線LANで接続できるカメラが必要です。長時間動作することを考えると外部電源で動くことや、ファンなどを内蔵しており長時間動かしても熱で停止しないカメラが必要です。邪魔にならない小型であることも大切なポイントです。
360°カメラには、小型で安定しているQooCam 8K Enterpriseを利用します。有線LAN接続が可能でファンも内蔵しています。外部電源で動かすこともできます。長時間安定した動作を実現しています。
ルーターに接続することで、複数のVRライブ配信が可能になります。
QooCam 8K Enterpriseはカメラ内に、エンコーダーを内蔵しています。カメラ単体でVRライブ配信(RTMP送信)できます。配信サーバは、AWSやWowzaなどクラウドを利用してもよいでしょう。今回はオンプレミスで自社の配信サーバを準備しました。映像の上りはRTMP、下りは低遅延Apple Low Latency HLSを利用します。安定性を重視して6~7秒の設定にします。ビットレートは5Mbps、コーデックはH264にします。
カメラ側設定
カメラ:QooCam 8K Enterprise
解像度:3840×1920@24fps
ビットレート:5Mbps
コーデック:H264
上がり:RTMP
下り:Apple Low Latency HLS
RTMPの送信URLの設定は、スマートフォンを専用アプリでカメラと繋ぐことで簡単に設定できます。4台のカメラにそれぞれ、RTMPの送信先を登録してゆきます。
設定が正しく行われると画面にURLが表示されます。あとはRECボタンを押せばライブ配信が開始されます。
配信サーバーは、小型のワークステーションを用意しました。OSはUbuntu 20.04 LTSです。配信サーバのULRに関しては、ドメインを取得してSSL化しました。WebサイトはWordpressを構築します。ライブストリーミングApple Low Latency HLS対応した360°VRプレイヤーも準備します。
配信サーバ側設定
設置:オンプレミス
IP:ドメイン取得
SSL:Let’s Encrypt
LAN:1Gbps
Webサイト:Wordpress(追加機能:ブラウザーで動作する360°VRプレイヤ)
複数化カメラの視点切り替えにも対応しました。同じカメラでもVR視点とエクイレクタングラー視点があると状況が分かりやすいので、合計8つのメニューを作成しました。デスクトップパソコンからアクセスします。このようにVR表示と全体が見えるエクイレクタングラー形式で表示切替が4カメラ分できます。
遅延の時間も大体5秒~6秒ぐらいです。時間を表示したノートパソコンと視聴端末に表示された時間を比較しました。
スマートフォンからアクセスします。このように同様に見ることができます。セキュリティを高めるために、パスワードも設定できます。
以上で、会場側でカメラを有線LANに接続して配信ボタンをクリックすれば、世界中どこからでもURLにアクセスするだけで、マルチアングル複数視点の360°カメラ映像にアクセスできます。
超低遅延ではありませんが、5秒~6秒ぐらいの遅延なら十分にリアルタイムで確認することができます。Zoom等と合わせて利用すれば、離れた場所からの各種現場の管理やコントールもできるでしょう。
実際の動画デモの動画はこちらです。
ジュエ株式会社では、VR視聴に特化したWebサイト等の制作や提案もしておりますので、ご興味がありましたらお気軽にご相談ください。
QooCam 8K Enterprise を試して見たい方は是非レンタルをご利用ください。
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