360度カメラ専用スタビライザーWenPod TAZAN-Gの使い方、キャリブレーション、セッティング、購入やレンタルのご紹介

360度VRカメラ専用の電動3軸ギンバルWenPod TAZAN-G(ウェンポッド ターザン ジー)はInsta360 Pro、GoPro OMNI、Kandao Obsidian、Z CAM S1などの比較的大きな業務用360度カメラに最適なスタビライザーシステムです。

いくつかの360度カメラ専用のスタビライザーを検証してきましたが、WenPod TAZAN-Gがもっともパワフルで安定していました。耐荷重が2.8kgありますので、ほぼすべての360度カメラに対応といえます。簡単に安定したスタビライズが可能です。

GoPro OMNI、Kandao Obsidian、Z CAM S1を実際に乗せて検証しました。360度動画はピッチの揺れに弱く、手持ちによる撮影では厳しいものがあります。WenPod TAZAN-Gを使えば、揺れがすくなく滑らかな360度動画を撮影できます。

不安定な場所を手持ちで歩きながら実際に撮影した映像はこちらです。何も後処理を行っていないそのままの映像です。ステッチ処理のみしました。水平等は一切調整してませんので、曲がっています。搭載したカメラはKandao Obsidianです。

360度カメラ内蔵のソフトウェアによるスタビライズで十分?

最近の360度カメラはジャイロセンサー等が内蔵され、ソフトウェアで映像の安定化(スタビライズ)が可能です。しかし映像の動きを後処理で滑らかにするため、結局のところブレている映像が修正されるわけではありません。揺れや手振れによる不鮮明な映像はそのままです。やはり物理的に揺れを取り除くスタビライザーの方が映像としての品質は高くなります。

WenPod TAZAN-Gを使用することで、手持ちで移動しながらの360度撮影、電動ドリーや車両など乗物で移動しながら360度撮影、大型ドローンによる360度空撮における高度なスタビライズが可能になります。ドローンに搭載するため吊るしによるスタビライズが可能な点は大きな魅力です。

WenPod TAZAN-Gの基本的な使い方であるバランシングやセッティング、カメラの搭載方法、電源のオンオフ、ロックやフォローモードの操作手順、キャリブレーションなどを紹介してゆきます。

 

WenPod TAZAN-Gの特長とスペック

○耐荷重0.1kg~2.8kg、小型から大型の360度カメラに対応
約100gの小型360度カメラから、最大で2.8kgの大型360度カメラまで対応しています。コンシューマ向けの軽量な360度カメラから業務用の重量がある360度カメラまでスタビライズすることができます。

○キャリブレーション不要、すぐにスタビライズ開始
自動でバランスのキャリブレーション(校正)を行います。360度カメラを搭載して電源を入れればすぐにスタビライズが開始されます。難しい設定も不要です。キャリブレーションのための専用ソフトも不要です。

○付属の重りで多彩な360度カメラに対応
さまざまな360度カメラを搭載できるように複数の重りが付属します。複数の重りを組み合わせることで、多種多様なバランスを持つ360度カメラに適合できます。複数の重りをスタビライザー下部の左右上下に配置することでバランス調整可能です。

○ロックとフォローの2種類の撮影モードに対応
2種類の撮影モードに対応しています。ロックモードでは、360度カメラを一方向へ向けたままスタビライズします。フォローモードでは、左右の向きの移動に合わせて360度カメラの動きを追従させます。

○カメラネジは細ネジと太いネジに対応
付属のアダプタとカメラネジを利用することで、細ネジと太いネジに対応した360度カメラに対応しています。

・型番
WENPOD TARZAN-G

・サイズ
139mm×109mm×315mm

・重量
1.68kg

・耐荷重
0.1kg~2.8kg

・内蔵バッテリ
2400mAhリチウムイオンポリマー電池

・動作時間
480分

・満充電時間
120分

・動作環境
温度-10度~40度、湿度20%~90%

・キャリブレーション
自動

・動作モード
ロック、フォロー

・材質
アルミニウム合金

WenPod TAZAN-Gの基本的な使い方

そのまま手持ちでも利用できますが、重たいので3脚と一緒に使うことをお勧めします。本体の重量は1770gでした。

付属の3つのウェイトも一緒に計ると2667gです。重たいわけです。これに1kg程度の360度カメラを設置しますので、約3.5kgほどになります。

360度撮影に最適な三脚がおすすめです。ジュエ社にある珍しい極太のカーボン一脚です。

本体の底面には、細ネジと太ネジ穴がありますので、利用する3脚に合わせてネジで固定します。

300gのウェイトが3つ付属しています。最終的に細かく調整するのですが、とりあえず本体の下部に設置します。ネジ穴が複数あり、設置する場所と個数で細かく調整できます。

付属のカメラプレートは、細ネジと太ネジに対応しています。カメラ設置用の細ネジと太ネジも同梱されています。

設置するカメラのネジ穴に合わせて細ネジと太ネジを利用します。Insta360 Pro、GoPro OMNIなどは細ねじ。Z CAM S1は太ネジ、Kandao Obsidianは細ネジと太ネジに対応しています。

付属のカメラプレートやネジ穴を前後左右に調整することでバランスを調整できます。付属の重りの位置を調整することでもバランスを調整できます。

電源を入れていなくても、カメラが真っすぐ立つようにバランスさせます。バランスが取り難い形状の場合はほどほどでOKです。WenPod TAZAN-Gはパワーがありますので、だいたいのバランスでも安定します。撮影の用途に応じて、適度な調整を行います。

カメラの高さを増やして底面のスタビライザーの映り込みを減らすことも可能です。カメラの位置を高くするほどバランスは不安定になりますので、撮影の用途に応じて適度な調整をお願いします。

重心が不安定になると、強い振動によりグラグラっと揺れてしまいます。もちろん慎重に移動すれば揺れを抑えることができます。多くの場合は、無理に高さを出さずにグラグラしない状態で撮影した方が、映像は良質になるでしょう。

 

多くの業務用360度カメラはそれなりに大きいので、実際に設置してみると底面の映り込みは、ほとんど気になりません。いずれにせよ真下にいる人や車両が映りますので、目的が無い限り高さを調整する必要はないでしょう。

ロゴの上のボタンを押すことでバッテリーの残量が分かります。

赤い電源ボタンを短く1クリックすることで、電源が入りスタビライズされます。

電源を入れた状態で、赤い電源ボタンを長押しすることでフォローモード(パンに合わせてカメラの向きが変わる)になります。長押ししている間だけフォローモードです。

赤い電源ボタンを長押ししていないときは、ロックモード(一定方向を向いたまま)となります。360度撮影の場合は、360度映っていますので、基本的にパンをする必要がありません。そのためロックモードでの撮影が基本的になります。

撮影対象がレンズとレンズの間を跨ぐ場合は、視差によるズレが発生しますので、そういった場合にはフォローモードで撮影対象を1つのレンズで追いかける等の対応が可能になります。

赤い電源ボタンを短く2クリックすることで電源がオフになります。スタビライズが停止しますので、カメラが倒れないように注意しましょう。

 

WenPod TAZAN-Gのキャリブレーション方法

WenPod TAZAN-Gは通常の3軸スタビタイザーとは異なり、チルトやロールなど意図的に動かすことがありません。つねに水平に静止する役割です。そのためカメラごとのスタビライズは不要となっています。重心が真ん中に来れば良いだけす。キャリブレーションは付属の重りを使い行います。

カメラプレートに付属の重りを固定して、WenPod TAZAN-Gに設置します。重心が真ん中にくるようにします。バランスを調整します。

バランスが取れたら、ジャイロやセンサーなどキャリブレーションを行います。電源を切った状態で、赤い電源ボタンを長押しします。

数秒すると「ピー」と音がなります。1回音が鳴ったら、ボタンを離します。しばらくすると上下左右に動き、しばらくすると停止します。停止を確認したら電源を切ります。

次に同じく電源を切った状態で、赤い電源ボタンを長押しします。数秒すると「ピー」と音がなります。2回音が鳴ったら、ボタンを離します。しばらくすると上下左右に動き、しばらくすると停止します。電源を切ります。以上でキャリブレーション完了です。簡単です。

 

WenPod TAZAN-Gはドローンに搭載できるのか

重くて重心が不安定なスタビライザーをドローンに搭載するという行為自体がイレギュラーであり、通常の利用ではありません。ドローンで使えるかといえば、そのような利用はまったく推奨できません。とても危ないからです。

例えば、ドローンにWenPodTAZAN-Gを設置して飛行したけれど、飛行中にスタビライザーが不安定な動きを繰り返し、墜落の要因になるかもしれません。利用される場合は発生しうるあらゆる問題に対して自己責任で行う前提となります。あらかじめご了承ください。

通常は倒立した状態でスタビライズしますが、吊るす場合は逆さにして、カメラを真っすぐにした後に電源を入れることでピタリとスタビライズできます。ドローンの下部に何かしらの器具やリグを自作いただければ搭載できるでしょう。健闘を祈ります。

 

WenPod TAZAN-Gのご購入はこちら
http://www.digitalhobby.biz/shopdetail/000000000164/

WenPod TAZAN-Gのレンタルはこちら
https://digitalhobby360.jp/rental/wenpod-tazan-g-rental/
※レンタルの場合はドローンへの搭載利用は不可です。

360度VR空撮やWenPod TAZAN-Gの導入やサポートに関しましてジュエ株式会社にご相談ください

    お問い合わせ


    360度VR撮影、特殊空撮、GRIP、VRライブ配信、撮影機材の販売レンタル、ドローン及びVRイベント運営等、各種ご相談承ります。
    下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。



    ※フォームから送信できない場合は、お電話もしくはメールアドレスへ直接ご連絡ください。


    ジュエ株式会社 TEL:050-3786-1660 FAX:03-6740-7791 メール:info@jouer.co.jp
    事務所:〒111-0034 東京都台東区雷門1丁目7-5里見ビル3F

    内容を確認いただき「チェック」を入れて送信ください。


    関連記事一覧

    最近の記事

    オススメ記事

    PAGE TOP