3DGSこと3D Gaussian Splatting(スリーディ ガウシアンスプラッティグ)の撮影テスト:ガウシアンスプラッティング とフォトグラメトリの比較、自由な動画書き出しが魅力です

2025年。3DGSこと3D Gaussian Splatting(スリーディ ガウシアンスプラッティング)は、急速に進化しています。PostShotなど簡単にガウシアンスプラッティングを構築できるツールも増えてきました。ジュエ株式会社では、レーザースキャナー、シネマカメラ、大型ドローンなどを活用した高品質な3D Gaussian Splatting撮影を提供しています。お気軽にお問い合わせください。

フォトグラメトリもNeRFも3D Gaussian Splattingも複数の2D写真から3Dシーンを構築する技術です。大雑把に説明すると、フォトグラメトリはテクスチャ付きメッシュを生成します。NeRFは放射輝度と密度、3D Gaussian Splattingは3Dガウス関数(楕円体)で表現します。3D Gaussian Splattingは、NeRFと比較して高速で高品質に3Dシーンの構築が可能です。NeRFと3DGSの技術を組み合わされたものですが、NeRFが進化した3D Gaussian Splattingという理解でよろしいかと思います。

3D Gaussian Splatting(スリーディ ガウシアンスプラッティング)は、どのようなものなのか分かりやすく説明するために弊社事務所の検証台を簡易にテスト撮影いたしました。下記はガウシアンスプラッティングのリアルタイムのプレビュー動画です。ガウシアンスプラッティングの魅力は、このように自由視点で軽量に動かせることです。撮影していないエリアは破綻します。

自由視点の魅力

 

ガウシアンスプラッティング VS フォトグラメトリの撮影テスト

フォトグラメトリとガウシアンスプラッティングを比較します。ガウシアンスプラッティングは、透明、光沢、細い薄いものが得意です。フォトグラメトリはそれらが苦手です。実際に光沢のある招き猫、透明なコンパス、細いピン、渋い金属でそれぞれ比較してみます。

細かい文字などは、メッシュやテクスチャーが生成されるフォトグラメトリの方が得意でしょう。

渋い感じの金属パーツなどは、フォトグラメトリでも良い結果でしょう。簡単に撮影をフォトグラメトリとガウシアンスプラッティングで分析して、これら部品を比較してみます。

左ガウシアンスプラッティング、右フォトグラメトリで掲載します。以降同じです。ガウシアンスプラッティングは金の招きネコの光沢をしっかり表現できています。フォトグラメトリは光沢を苦手とするため欠けが見えます。

光沢などの影響でボコボコとしています。フォトグラメトリのメッシュを見てみましょう。左ガウシアンスプラッティング、右フォトグラメトリです。

木の人形ですは、ぱっと見は同程度です。ガウシアンスプラッティングは光沢感がそのままです。フォトグラメトリは光沢を表現できませんのでマットな質感です。

メッシュを見るとフォトグラメトリは、樽部分のメッシュが欠けていることがわかります。

コンパスの透明な部分を確認します。フォトグラメトリはもっと酷い結果を想定していました。意外と形が残っています。

メッシュを見ると、ほぼ形状がないことがわかります。

渋めの金属はフォトグラメトリも良い結果です。となり単色のカラーチャートは、穴があいていますね。

渋めの金属もまるく光沢が目立つ部分はメッシュの状態が悪いです。

細いピンは、フォトグラメトリでは消失しました。ガウシアンスプラッティングはピンの形状もはっきりしています。

小さい文字に関しては、フォトグラメトリが良好な結果を予想していましたが、同程度でした。ガウシアンスプラッティングも細かい文字は結構いけています。

テーブルの木目などは、フォトグラメトリが抜群の安定感を感じます。

フォトグラメトリは汎用的なメッシュやテクスチャーを得られるため、後処理で仕上げてゆくことができます。テストの破綻した結果もすべて修正して、完璧な3Dモデルを作ることもできます。

ガウシアンスプラッティングはとても良い結果ですが、3Dガウス関数(楕円体)で表現されるデータのためメッシュやテクスチャーのように修正が難しいのが現状です。たぶん数年で状況はさらに変化するでしょう。用途に応じて使い分けが必要です。ガウシアンスプラッティングは実に写実的に空間を3Dにすることができました。

 

検証で気になったガウシアンスプラッティングの注意事項

検証で気になった注意事項をまとめます。

1.ガウシアンスプラッティングは分析する写真に強く依存します。分析したカメラ写真から大きく外れた映像は、品質が下がります。チャートを見下ろす写真はありますが、見上げる写真がありません。位置的に机があるのでカメラが入れないからですが。分析結果として見下ろす角度の品質が優れています。

しかし見上げる角度に仮想カメラを移動すると、チャートがマダラになりました。このように自由にカメラを移動できるのですが、想定外の角度からの映像は品質が下がります。自由視点で見れるとしても事前にどのような角度が重要かはあらかじめ確認が必要です。

2.ガウシアンスプラッティングはフォトグラメトリと同じように写真から分析する性質のため、写真から類似点を検出しにくい(例えば真っ白な壁、特徴のない天井など)などは繋がりにくい(分析対象となりにくい)です。マッチポイントなどを手動で作る方法もありますが、繋がりにくいシーンはなかなか大変になる可能性があります。

3.フォトグラメトリで作成したメッシュ&テクスチャーと組み合わせて利用することで、シーンの問題など解決できそうです。しかしガウシアンスプラッティングとメッシュ&テクスチャは、上手くなじまないことがあります。PostshotのプラグインやUE5の問題かもしれません。

以下のようにガウシアンスプラッティングの背景にメッシュ&テクスチャーを配置しました。右側の背景のテクスチャーはOpaqueです。上手くなじみません。左側のTranslucentは問題ありません。

右側の背景もOpaqueからTranslucentに変更しました。とりあえずは問題はなさそうです。実際に書き出すと別の問題があるかもしれません。3Dガウス関数(楕円体)なのでメッシュとテクスチャーの組み合わせにいろいろとあるようです。もちろんLitではなくUnlitで利用する場合には問題はありません。

4.3D Gaussian Splattingはライトで演出ができません。一部そのようなことが可能なプラグインがありますが課題も多いです。以下のようにライトで照らしても3D Gaussian Splattingに反映されません。

ライトを消しても3D Gaussian Splattingは同じ明るさです。3D Gaussian Splattingは撮った状態の色で使用することになります。もちろん写真の色を調整すれば変更できますが、フォトグラメトリーやモデリングで作成したデータと比べると柔軟性が低いといえます。撮って出しで使うぐらいの勢いです。

5.ほかにもいろいろありまして、3D Gaussian Splattingのデータは修正が困難などや、まだ確実な制作のワークフローがないことや、色に課題を感じました。実際に採用にするには、さまざまな検証が必要になりそうです。

 

ガウシアンスプラッティングを動画に書き出してみよう

実写そのままの状態を3D空間に構築できます。実際にカメラで撮影したかのような映像を作れるため、工夫次第で実際には不可能なカメラワークを実現できます。

3D Gaussian Splatting shot01

 

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