ジュエ株式会社では、小型~大型ドローンを使った各種空撮を提供しています。ドローン内蔵のカメラシステムからシネマカメラやジンバルを組み合わせた大型カメラシステムまで運用しています。今回は、小型ドローンを用いた高解像度20K HDRI空中パノラマ360°静止画の検証を行います。ページの最後に画像をDLできます。
空中パノラマ360°静止画撮影は、不動産業界などで利用されることが多いです。記録として利用するほか、建築前に想定する高度にて360°静止画撮影を行い室内からの展望を合成できます。16K以上の高画質な静止画像であれば、建設・土木業界、観光業界、イベント・映像制作業界、災害対策・安全管理などにも活用できるでしょう。
360°動画と比較した360°【静止画】撮影のメリットは3つです。
利点① 動画より高解像度で撮影できる。
利点② 動画より高画質で撮影できる。
利点③ 動画より低コストで撮影できる(※小型から中型のドローンに限り)。
移動する演出が欲しい場合は、もちろん動画です。動画である必要がなければ、静止画のほうが解像度、画質も良くコスト的にも優れています。静止画の場合でもより高解像度・高画質を求める場合は、カメラシステムも大きくなりドローンも大型が必要です。
小型ドローンを用いた高解像度20K(20000×10000ピクセル)HDRI空中パノラマ360°静止画の検証を行いましたので、こちらの画質を見てもっと解像度が必要なのか、十分なのかを判断いただければ幸いです。空撮に関してお気軽にご相談ください。
20K HDRI空中パノラマ360°静止画を撮影してみよう
ドローンはDJI Mavic 3 Cineです。搭載しているHasselbladカメラは、FOV84°にて35mm換算で24mmです。4/3型CMOSセンサーで有効画素数は20MPです。写真フォーマットDNG (RAW)を選択できます。
静止画の解像度は5272×3948ピクセルです。上空で25枚を撮影します。Mavic系では真上の撮影はできないので要注意です。
DNG(RAW)データは、ハイライトからシャドーのダイナミックレンジも広くJPEGより多くの情報があります。いわゆる709/SDRモニターでは、表示できない領域まで情報を持っています。例えば飛んでしまっている富士山部分のハイライトに注目です。
SDRの色域まで明るさを下げます。飛んでいたハイライトが表示されました。表示できない部分までデータがある状態がDNGです。
なるべくDNGの情報量を保持したままHDRIデータに変換してゆきます。HDRI(High Dynamic Range Imaging)とは、通常の写真や画像よりもはるかに広いダイナミックレンジを持つ画像のことです。ダイナミックレンジとは、最も明るい部分と最も暗い部分との間の明るさの範囲を指します。通常の画像は限られたダイナミックレンジを持っていますが、HDRIはより広範囲の光の強度を捉えることができます。25枚を合成したことで約20K(20000×10000)ピクセルのデータになりました。
約20K(20000×10000ピクセル)といっても、サイズ大きすぎてよくわかりません。画面の鉄塔を見てみます。この小さい部分です。
約100%表示で、鉄塔の骨組みが見えます。電線の本数までは判別できません。
電線の本数に関して、もっと手前の場所を見てみます。
約300%表示でそうすると電線は3本であることが分かりました。30K~60Kあれば、先ほどの鉄塔部分の電線本数も解像するかもしれません。電線があることが分かればよい程度ならば、20Kあれば十分です。
このあたりの道路を見てみます。
電柱の数や車両の存在を確認できます。何か環境を調べることに活用できそうです。
樹木の分布なども調べることが出来そうです。
山肌の露出具合も見れました。
電線についている玉も見えてます。電線に何かひっかかっていないかをざっと確認することもできそうです。
空のムラを綺麗にしました。
8bitのSDRのjpeg調整します。これならどのデバイスでも見れる形式です。
VR視点でも視聴できるか確認しました。問題なく360°方向の確認ができました。HMDなどで視聴すれば、360°自由視点で確認できます。
20Kのサンプルデータはこちらから確認できます。この画質でよろしければ、コストパフォーマンスの高い空中パノラマ360°静止画をご提案できます。
20K空中パノラマ360°静止画JPEG
https://drive.google.com/file/d/1uHq1qmcP_BJUMb_JmDzQ6ffZqGnmS73y/view?usp=drive_link
20K空中パノラマ360°静止画HDR
https://drive.google.com/file/d/1AsxBSd9RMRj-CUBvITSXcLvzJWVMqRDM/view?usp=drive_link
上記の解像度及び画質では、ちょっと足りないと感じましたら、より大きなドローンと、より大きなカメラを利用することで、さらに高画質な空中パノラマ360°静止画を撮影できます。小型ドローンの30倍ぐらい大きな機体になります。お気軽にご相談ください。