2023年Kandao VR Camが登場!新たなVR180ライブ配信カメラの特徴とレビュー使い方を紹介、8K3D(7680×3840@30fps)VR180ライブ配信が可能なVR180カメラです

Z CAM K1Pro(2018年頃に発売)の変わりとなるVR180ライブ配信カメラは、なかなか発売されませんでした。2023年8月ついにVRカメラメーカーであるKandaoから新しいVR180ライブ配信カメラ「Kandao VR Cam(カンダオ ブイアール カム)」が登場しました。

本記事では、VR180の状況、Kandao VR Camの特徴紹介、実機のレビュー、画質についての検証などを紹介いたします。ぜひご参考にしてください。

ジュエ株式会社では、Kandao VR Camの発売及び、導入サービスを提供しておりますのでお気軽にお問い合わせください。

Kandao VR Cam メーカサイト
https://www.kandaovr.com/ja/vr-cam/

Kandao VR Cam の発売及び、導入サービスを提供
https://jouer.co.jp/news/8k3d-vr180live-kandao-vr-cam/

Kandao VR Cam 販売サイト
https://digitalhobby.biz/product/kandao-vr-cam-du1104/

Kandao VR Cam レンタルサイト
https://digitalhobby360.jp/rental/kandao-vr-cam-rental-livehaishin/

Kandao VR Cam レンタルでは、すぐに撮影で利用できるように三脚など周辺機材もセットでお貸出ししております。オプションでKandao VR Cam用配信ワークステーションや電源延長ケーブルなども用意しております。お気軽にご相談ください。

 

 

2023年VR180ライブ配信カメラ事情

2018年ぐらいに発売されたZ CAM K1Proの後継機種や、類似のVRカメラは、なかなか出てきませんでした。Z CAM K2Proも期待されましたが、Z CAMからは正式に発売されずPre-production edition(試作版)としてiZugar社から発売されました。カメラの性能は期待できますが、解像度は5k@60と8Kには及びませんでした。なかなか判断が難しいところです。

新たなVR180ライブ配信カメラが登場しないまま2022年になりました。そして誰もVR元年と表現しなくなり、VR180形式を提案したGoogleのVR180サイトは無くなりました(現在はAR&VRのサイトにリダイレクトされる https://arvr.google.com )。

しかしなぜか次々とVR180カメラが登場し始めました。VR180カメラ元年セカンドシーズンのスタートです。

まずは12Kという超ハイスペックなFM Duoが登場しました。価格もハイエンドです。Z CAM K1Proクラスのカメラではありません。カメラ本体に関する情報も少なく、すぐ導入の判断は難しいでしょう。サンプルを見てみたいものです。
https://www.fxg.space/fm360-duo


Z CAM K1Proと近い価格帯として、TECHE 3DVR180、Calf Cameraなども登場しました。スタートアップ的な鋭意あふれるカメラです(正確な公式サイトがわからず、気になる方はご検索ください)。そして2023年8月にKandao VR Camが登場しました。

2023年8月時点では、Z CAM K1Proの変わりとなるVRカメラとして、Kandao VR Cam、TECHE 3DVR180、Calf Cameraの3機種が考えられます。それらの機種を比較検証しているHugh HouさんのYoutubeもご確認ください。Kandao VR Camに関しては、弊社で検証した印象もおおむね同じでした。

8K VR180 Livestream on PICO 🤯 Kandao VR Cam Review vs. TECHE, CALF & Canon

 

こうしてVR180°カメラの新時代が幕あけしました。Kandao VR Cam、TECHE 3DVR180、Calf Cameraもそれぞれコンセプトが異なるため、それぞれに良い特徴があるでしょう。VR180カメラを利用した新サービスなども展開しやすい時代です。

Kandao VR Camのスペックをチェック!

Kandao VR Camのスペックをチェックします。素晴らしい特徴は以下です。細かいスペックのは以下サイトを確認ください。
https://digitalhobby.biz/product/kandao-vr-cam-du1104/

KandaoはVRカメラを昔から展開しており、VRライブ配信の要望を理解して作っていることがわかります。

①8KVR180対応(H265対応)
8KとH265の対応は必須です。

⓶PDが65mm
瞳孔間距離(PD)が65mmで、人間の目の間隔と同じ映像を見れます。ぴったり65mmは大きな特徴です。

③ファンレンス
ホコリもファンノイズも入らないファンレスは、やっぱり素敵です。

④すごく多いカメラねじ穴
カメラネジ穴が上下左右に太ネジ、細ネジが多数あります。便利です。

⑤POE給電
映像の伝送も電源供給もLANケーブルで可能です。少ない接続ケーブルで設置できます。

⑥配信ソフトウェア Kandao Streamが無料で付属
配信ソフトウェア Kandao Streamが無料です。※適合したワークステーションは必須です。オーディオユニットは自分で準備する必要があります。

⑦オーディオの遅延調整ができる
オーティオの遅延調整は、VRライブ配信で必須の機能です。

⑧配信と収録が同時にできる
VRライブ配信(VR180形式に変換されたデータ)と同時に、同様のデータをワークステーション内部に保存できます。つまり配信後にVODとしてファイルもすぐにアップできます。

⑨RTMP/RTMPS/SRTに対応
RTMPに加えてSRTに対応しています。もう少し低遅延にしたいときにSRTが使えるのは魅力的です。

<注意1>動作にKandao Stream配信用ワークステーションが必須
<注意2>オーディオインターフェースの準備が必須

注意点として、Kandao VR Camを動作させるのに、必ずKandao Stream配信用ワークステーションが必要です。オーディオに関する機能がカメラ側にないため、ワークステーション側にオーディオインターフェースも必須です。PAさんなどいない現場(音をもらえない)であれば、何かしらマイクも必須です。ある意味でどのようなオーディオ環境にも合わせることができるのでプロ仕様といえます。

心配がある場合は、ジュエ株式会社へお気軽にお問い合わせください。導入支援のサービスとして、配信ソフトウェアKandao Stream用ワークステーションの構築、要求に合わせたオーディオインターフェース設計、VRライブ配信会場に合わせたカメラの設置、VRライブ配信運用に関連するセットアップ及び導入・設置を提供します。

 

Kandao VR Camの実機をチェック!

前置きが長くなりましたが、Kandao VR Camの実機をチェックします。ハードケース入りです。持ち運びに便利です。

動作に必要なものは、カメラ本体、LANケーブル、POEスイッチです。とてもシンプル。

レンズはLAOWA 4mm F2.8 Fisheyeが採用されています。

マニュアルレンズなので、手動で絞りとフォーカスを調整します。マニュアルレンズの良いところは電源を落としても、フォーカスと絞りが保持されることです。

レンズを交換できるレンズマウントであり、メーカも公式にレンズの交換を許容しています。珍しいことです。何か良いレンズがあれば付け替えられることも魅力です。センサーが縦配置になっています。

上下左右面にカメラネジ穴が用意されています。細ネジ、太ネジと交互に4つ並んでいます。適した位置を利用できます。マイクや照明、いろいろなものをカメラネジ穴に装着できます。

カメラのインターフェースはシンプルで、LANポートとTypeCコネクタとMicroSDスロットしかありません。MicroSDスロットはファームウェアの管理で使うものです。収録としては機能しません。TypeCコネクタも電源供給として使えるタイプですが、POEの場合不要です。なので実質的にLANポートだけ使います。

カメラの大きさは、サイズ 158x113x91mm、重量 1340g(レンズ含む)です。Blackmagic Pocket Cinema Cameraと並べて比較しました。Kandao VR Camは、大きな一眼レフカメラと同じぐらいで、奥行きが増えた感じです。設置に関して、大きさが問題になることは少ないでしょう。

三脚を接続するときも好きなネジ穴を選べます。

LANケーブル2本で動作します。

Kandao VR Camを動作させるのに配信ソフトウェアKandao Streamが必要です。Kandao Stream配信用ワークステーションに接続します。POEスイッチとルーターとワークステーションをLANケーブルで接続してVRライブ配信の準備完了です。ほんのりネットワークの知識(DHCP、固定IP)が必要でしょう。

 

配信ソフトウェアKandao Streamをチェック!Kandao Streamの主な機能説明

付属する配信ソフトウェアKandao Streamをチェックします。主な機能について説明します。ワークステーションとKandao VR Camを接続すると、カメラが認識されリストに表示されます。カメラを選択すると、Kandao Stream上にカメラ映像が表示されます。

さまざまな項目からカメラのコントロールや、配信設定や色の調整が可能です。

①カメラ元画像プレビュー
⓶FPS設定
③カメラ―ワークステーション間のビットレート
④ホワイトバランス
⑤露出EV
⑥配信解像度
⑦配信ビットレート
⑧コーデック
⑨オーディオインターフェース
⓾オーディオボリューム
⑪オーディオ遅延調整
⑫プレビュー切り替え
⑬配信URL
⑭ヒストグラム
⑮上下反転
⑯カメラキャリブレーション
⑰カラーコレクション
⑱ビネットコレクション
⑲パララックスコネクション
⑳配信ボタン
㉑収録ボタン

Kandao Streamには画質調整機能もあります。細かく調整できます。

①色温度
⓶ティント
③露出
④コントラスト
⑤ハイライト
⑥シャドー
⑦ホワイト
⑧ブラック
⑨彩度
⓾自然なサイド

カメラには、カメラモニターや外部出力がついていません。そのためKandao Streamのソフトウェア上の画面を見て、カメラ操作を行います。最初にカメラのフォーカスを調整するでしょう。ピーキング表示ボタンを押してピーキングを確認しながらレンズのファーカスを調整できます。

カメラのフォーカスは、カメラについているノブで調整します。プレビュー映像のタイムラグは1秒ぐらいあり、プレビュー画面を見ながらゆっくり回します。

LRカメラを個別表示できるので、左右のレンズのフォーカスも確認できます。視点の移動もできるので、気になるところ見ながら調整できます。

Kandao VR Camは、円周魚眼の映像を自動で分析して、エクイレクタングラー形式にリアルタイムステッチします。カメラの水平を確認して、フォーカスを合わせたあとに、右側にあるキャリブレーションボタンをクリックするだけで自動的に補正してくれます。

一度キャリブレーションをすれば、その情報はワークステーション内に保存されます。便利です。

左下に解像度選択があります。7680×3840~1920×920まで複数選択できます。カスタムにて指定することもできます。動作しない組み合わせもあるかもしれません。2023年8月時点では、4K等に関しては16:9の比率がありますが、8Kに関しては2:1の比率のみだったりしますが、そのうち変更されるかもしれません。

配信ビットレートは最大150Mbpsです。

オーディオインターフェースは、ワークステーションで認識しているものが表示されます。

RTMPを指定して、配信ボタンを押すことが配信が開始されます。同時に収録ボタンを押すとワークステーション内にファイルも保存されます。実際に8K(7680×3840)@30fpsにて、RTMPにて60分ほどVRライブ配信テストをしました。問題なく配信できました。

収録したファイルは、アプリケーションがあるフォルダー内のrecordに収録されます。

収録したファイルをYoutubeに通常の8K動画としてアップしました。収録したファイルは、ライブ配信される映像と同じくエクイレクタングラー180°サイドバイサイドになっています。Youtubeのネジアイコンから8Kに変更できます。8Kでサクッと収録できていることは驚きです。

20230818 110603

※実際にYoutubeへVR180としてアップロードしたい場合には、VR180のタグ付けが必要です。

 

Kandao VR Camの画質をチェック

簡単にKandao VR Camの画質をチェックします。Kandao VR Camの色は素晴らしく、忠実に再現できます。kandaoも特に人の肌色に注力したようです。

メーカサイトのサンプルでは人物のサンプルフッテージが用意されています。GoogleドライブからDLできるので、興味があればご確認ください。人物の肌の色に力を入れていることが垣間見えます。

Kandao VR Camサンプルフッテージ(Googleドライブ)
https://drive.google.com/drive/folders/1oTEj72hwj3lTjOfzaGatb4CQLuIXT2vN

レンズの端は驚愕です。色収差などが無くパープルフリンジがみえません。円周魚眼でありながら、端っこに収差が見えないという驚きです。

一方でダイナミックレンジは広大ではなく、ハイライトなどは飛びやすい傾向があります。狭くはないであろうけど、広くもない印象です。

露出を室内に合わせると、窓の外はトビやすいです。※強烈な光が入れば、どのようなカメラででもトビます。

露出を無理やり外に合わせるとこんな感じです。

明暗が激しい状況におけるVRライブ配信では、このカメラが適しているのか事前に確認をお勧めします。照明が管理されたスタジオで人物等のVRライブ配信には、最適なVRライブ配信カメラといえます。

ジュエ株式会社は、企業・法人様向けに「Kandao VR Cam」を発売するほかに、導入支援のサービスとして、配信ソフトウェアKandao Stream用ワークステーションの構築、要求に合わせたオーディオインターフェース設計、VRライブ配信会場に合わせたカメラの設置、VRライブ配信運用に関連するセットアップ及び導入・設置を提供します。お気軽にお問い合わせください。

Kandao VR Cam(カンダオ ブイアール カム)の発売及び、導入サービスを提供
https://jouer.co.jp/news/8k3d-vr180live-kandao-vr-cam/

Kandao VR Cam 販売サイト
https://digitalhobby.biz/product/kandao-vr-cam-du1104/

Kandao VR Cam レンタルサイト
https://digitalhobby360.jp/rental/kandao-vr-cam-rental-livehaishin/

 

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